研ぎ屋さんの声 4

こんばんは、研ぎ屋です。
今回は荒地のお話です。
(荒地=研ぐ前の刀身材料を私達はそう呼んでいます。)
皆さん、一般的に居合刀と呼ばれている模擬刀の刀身が鋳物であることはご存知でしょうか?
先日鋳物屋さんとお話をする機会があったのですが、
荒地にも微妙な良し悪しがあるということです。
溶けた金属を型に入れる際の圧力、気温、材料の温度、合金の混ざり具合、等々
鋳物にも職人の経験と勘に頼る部分があるというのです。
荒地の表面には気泡があります。
鋳物の場合、熔けた金属を型に入れ、冷えて固まるときにガスを放出する為です。
実は毎月何百本も刀身を研いでいますと、
今日は研ぎ易いな、今日は気泡が多いななどと
鋳物のクセをよく感じます。
ですからその鋳物のクセに研ぎを合わせていく必要があるわけです。
表面から何ミリ削ればOKというわけではありません。
時には通常より多く研ぐ必要もあります。
以上のように模擬刀は、精密な工業製品ではなく、ハンドメイドで
極端な表現をさせて頂ければ“ナマモノ”のようなものだ思います。
刀身だけではなく、鞘や柄の朴の木も、木材ごとにクセがあると聞きます。
模擬刀の重量のバラつきを気にされるお客様が先日おられましたので
以上のように説明させて頂いたわけです。
加工に関しても、職人ごとに違いがありますから、刀屋さんの重量表記はどうしても約△△gとなるわけですね。
PS:当方にありました大小の荒地の写真を添付いたします。
araji001

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